オンラインセミナー開催のやり方を徹底解説!成功のポイントとは?
オンラインセミナーは広い会場を用意する必要がなく、参加者も交通費などの費用を抑えて開催できるため、主催者と参加者の双方にメリットのあるセミナー形式です。
多くの企業がオンラインセミナーを開催している昨今、自社でもオンラインセミナーの開催を検討しているかもしれません。
本記事では、これからオンラインセミナーを開催する予定がある方に向けて、オンラインセミナーの開催方法を解説します。はじめてのオンラインセミナーを成功させたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
オンラインセミナーとは?
オンラインセミナーとはWeb上で開催されるセミナーのことで、「Webセミナー」や「ウェビナー」とも呼ばれます。オンラインセミナー専用の会議ツールなどを利用して、遠隔でセミナーを行うのが一般的です。
配信方法には、 リアルタイムで行うライブ配信と、あらかじめ録画したコンテンツを利用するオンデマンド配信 があります。ライブ配信は、複数の参加者がリアルタイムで受講するスタイルです。セミナーの内容に対する参加者の反応がすぐにわかる、ライブならではの臨場感が魅力です。
一方のオンデマンド配信は、録画したコンテンツを配信するスタイルで、視聴者は好きな時に好きな場所で、いつでもセミナーを受講できます。一度コンテンツを準備して配信すると、その後セミナーを都度開催しなくても、多くの受講者にセミナーの内容を届けることができます。
オンラインセミナーの開催方法│全体の流れ
オンラインセミナーの始め方を、流れに沿って解説します。なお、ここで紹介する方法はリアルタイムで行うライブ配信のやり方です。
開催前の準備
まずは、セミナー開催前の準備について説明します。
目標を設定する
はじめに、オンラインセミナーを通じて達成したい目標を設定しましょう。
単なる情報提供だけが目的であれば、わざわざ参加者を集めてセミナー形式にする必要はありません。 セミナーを企画する場合、自社の商品やサービスの認知拡大など、何らかの目的があるはず です。
セミナーに目的を設定することで、セミナーが成功したかどうかを判断する基準にもなります。自社の課題をもとに、測定可能な目標をできるだけ具体的に設定しましょう。
企画のテーマと対象を決める
セミナーの目標を設定したら、テーマと対象者を考えましょう。
目的を実現できる企画のテーマや方向性、セミナーで一番伝えたい内容を決めます 。そこから逆算して、セミナーのメインターゲットを絞り込みましょう。
テーマについては、競合他社が開催しているセミナーのテーマや成功例を参考にすると良いでしょう。過去にセミナーを開催したことがあれば、その際に回収したアンケートも参考になります。
タイトルを決める
セミナーの目的と内容が決まったら、 参加者の興味を直感的に引けるようなタイトル をつけます。
数多くのセミナーの中から自社のセミナーを見つけてもらうには、参加者がはじめに目にするタイトルを魅力的にする必要があります。
タイトルは、メインタイトルとサブタイトルを組み合わせて作ります。メインタイトルでは伝えたい内容を端的に表し、サブタイトルではセミナーに参加するメリットを強調します。
タイトル作りのコツとして、「数字を用いる」「緊急性を持たせる」などの方法があります。こちらの記事では、オンラインセミナーのタイトル作りのポイントや考え方を詳しく解説しています。興味のある方はぜひご覧ください。
必要な機材と環境を揃える
オンラインセミナーを配信するためには、機材や配信環境を準備する必要があります。配信に最低限必要な機材は、次の通りです。
- パソコン
- カメラ
- マイク
- インターネット環境
- 配信ツール
これらの機材を選ぶ際は、 セミナー配信ができるスペックを満たす必要 があります。また、クオリティの高いオンラインセミナーを配信したいのであれば、他にも揃えておきたい機材があります。
オンラインセミナーの必要な機材や機材選びのポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
資料を準備する
セミナー用に参加者と共有するための、プレゼン資料や事前資料を準備します。
資料を作成するときは、 登壇者が話す内容を意識しながら、簡潔にわかりやすく作る ことが重要です。具体的には、次のポイントをおさえると良いでしょう。
- 1スライド1メッセージ
- スライドは多めに作成する
- アニメーションを多用しない
参加者の満足度を上げるオンラインセミナーの資料の作り方は、こちらの記事で解説しています。資料作成のポイントについても、より詳しく紹介しています。
司会の原稿を作成する
オンラインセミナーの司会には、セミナーを円滑に進める重要な役割があります。タイムキーパーの役割以外にも、登壇者が話しているときは裏方で運営を支えることもあります。
スムーズな司会進行のためには、台本の作成が不可欠 です。台本には、最初の挨拶からクロージングまでの流れと、読み上げるセリフを細かく書いておくことが大切です。
オンラインセミナーの司会台本の作り方は、こちらの記事で解説しています。セリフのテンプレートも用意しているので、台本作りに迷っている方は参考にしてみてください。
視聴者へのアンケートを作成する
次に、オンラインセミナー終了後に実施する視聴者アンケートを作成します。
アンケートを実施することで顧客のニーズが明確になり、自社の商品やサービスの改善につなげることができます。また、セミナーの内容に関する項目を用意しておくことで、次回のオンラインセミナーをブラッシュアップすることも可能です。
アンケートの内容を考える際は、視聴者がどんなポイントに満足したかを明確に分析できるような質問を考えましょう 。もし可能であれば、次回のセミナーの告知や、他の製品やサービスに関する質問を盛り込んでも良いでしょう。
オンラインセミナーのアンケート作りについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。
告知と宣伝を行う
SNSや広告などを用いて、オンラインセミナー開催の告知と宣伝を行います。
告知から開催までが短すぎると、参加者のスケジュール確保が難しくなってしまいます。BtoBのオンラインセミナーの場合は、参加者が会社に許可を得る必要があるため、 セミナー開催の3週間〜1か月前を目安に告知 すると良いでしょう。
宣伝をする際は、セミナーの対象がどんな人なのか、参加するとどのようなメリットがあるのかをわかりやすく伝えましょう。
こちらの記事では、告知のやり方を含めたオンラインセミナーの集客方法について網羅的に解説しています。効果的な集客をするにはどうすれば良いかお悩みの方は、ぜひお読みください。
配信のリハーサルを行う
開催の1週間前を目安に、本番に近い環境でオンラインセミナー配信のリハーサルを行います。
リハーサルでは、音声や映像のテスト、当日の役割分担を確認します。話す速度やカメラの画角も確認して、参加者にストレスなく配信できるかどうかをチェックしておきます。 上司や同僚にも意見を求めて、改善点を確認 すると良いでしょう。
可能であれば、リハーサルは2回実施できると安心してセミナー当日を迎えられます。1回目のリハーサルで配信環境の不具合や問題を改善し、2回目のリハーサルで、参加者側が利用する機能や音声の聞こえ方などを最終確認しましょう。
オンラインセミナー当日
続いて、セミナー当日の流れを解説します。当日にやるべきことを把握しておけば、本番でも焦らずに配信できます。
配信環境のテストをする
セミナー開催の1時間前に、配信の準備をはじめます。音声や映像が乱れていないか、事前に準備した資料に間違いや情報不足がないかなどのチェックを行います。 オンラインセミナーの配信ツールには、待機中の視聴者には見えないテストモードの機能 があります。最終の配信テストの際に利用してみましょう。
外部の講師を招いている場合、最終の配信テストに参加してもらい、問題なく接続ができているか確認しておくことをおすすめします。
参加者へのアナウンスを行う
セミナーの時間になったら、参加者に開始のアナウンスを行います。
セミナーの内容に入る前に、 参加者に対して注意事項やタイムスケジュールなどを説明 します。音声や映像に乱れがあれば、チャット機能を通じて連絡してもらえるように案内しておくと良いでしょう。
注意事項は視聴者に表示するスライドにも記載しておくと、しっかりと把握してもらえるのでおすすめです。
原稿に従って進行する
冒頭の挨拶から終わりの挨拶まで、事前に作成した原稿をもとに進行します。
オンラインセミナー当日は、回線や接続の問題など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。 トラブルの復旧の間、場をつなぐ方法をあらかじめ考えておき、台本に記載しておくと冷静に対処できます 。
質疑応答が盛り上がり、時間がオーバーするなど進行上の問題も考えられます。最後の質疑応答に入るタイミングでアナウンスするなど、臨機応変に対応することが求められます。
アンケートを配布して回答を促す
セミナー終了後は、視聴者に対してアンケートを実施して、セミナーの満足度を把握します。
アンケートをサービスや次回のセミナーに役立てるためには、できるだけ多くの視聴者からアンケートを回収することが重要です。 曖昧な質問項目を避ける、項目数はできるだけ絞る、選択式で参加者が答えやすいようにする などして、アンケートの回収率を上げる工夫をしましょう。
オンラインセミナー終了後
ここでは、オンラインセミナー終了後の動きについて解説します。セミナーの後まで気を抜かないことで、より満足度の高いセミナーになるでしょう。
参加者へのフォローメールを送る
セミナー終了後には、登壇者と参加者の双方に対して、お礼のメールを送信します。 時間の都合上、質疑応答ができなかった質問に対する回答も、あわせて送信しましょう 。次回のセミナーの開催が決まっているのであれば、一緒に案内しておきます。
配信したセミナーは、オンデマンド配信をするとより多くの人に届けることができます。必要に応じて、アーカイブ配信を検討すると良いでしょう。
アンケート結果を分析する
最後に、アンケート結果を分析します。 参加者のニーズとセミナーの内容があっていたか、参加者の満足度は高いか、参加者の感じ方にどのような傾向があるのか などを調べます。
アンケートの分析結果から改善点を洗い出し、次回以降のセミナーや自社商品・サービスの改善へと活かしましょう。
オンラインセミナー開催の注意点
オンラインセミナー開催の注意点は、次の4つです。
- 参加者の通信環境を確認する
- ミュートの注意事項を徹底する
- 配信ツールの使い方に慣れる
- トラブルに対するマニュアルを作っておく
それぞれ詳しく解説します。
参加者の通信環境を確認する
参加者のインターネット環境に問題がないかどうか、セミナーを開始する前に確認しておきましょう。主催者側は、資料やスライドの容量を減らすことで、間接的に参加者のインターネット環境に配慮することが可能です。
また、ツールを使用するのであれば、ソフトウェアのダウンロードや環境設定を参加者に行ってもらう必要があります。 はじめてツールを使う人もいる可能性を考え、事前にインストール方法などを案内 しておきましょう。
セミナー当日にトラブルが起きないように、参加者へ送るリマインドメールの中に、インターネット環境の確認やツールの使用方法を案内しておくことをおすすめします。
ミュートの注意事項を徹底する
参加者のマイクがオンのままになっていると、周囲の音を拾ってしまい、主催者側の音声が聞き取りにくくなることがあります。また、音声を拾った参加者の顔が画面上に映り、他の参加者が内容に集中できないことも考えられます。
Zoomウェビナ―などはそもそも参加者のマイクが常時オフになっているため気にしなくても構いませんが、参加者が自分でマイクのオン・オフを切り替えられるツールを使用している場合は、ミュートを徹底してもらえるようアナウンスしましょう。設定で参加者のマイクを常時オフにしてしまうのもいい手です。
配信ツールの使い方に慣れる
司会者は配信ツールを操作しながら進行するため、ツールの操作方法を確認して使い方に慣れておくことが必要です。
主催者側の操作方法に慣れることはもちろんですが、参加者側の操作方法も経験しておくことをおすすめします。 トラブルが起きた際、どのように操作方法をしたら良いのか参加者目線で説明できます 。チャットや挙手などよく使う機能も一通り体験しておくと、問題が起きたときに冷静に対処できます。
トラブルに対するマニュアルを作っておく
主催者がどれだけ気をつけていたとしても、セミナー当日は想定外のトラブルが起きるかもしれません。シミュレーションで起きたトラブルや前例を参考にして、緊急事態にも対応可能な対策マニュアルを作っておくことが重要です。
また、 配信ツール以外の緊急連絡手段を用意する、パソコンを2台準備する、予備の資料を作成しておく など、あらゆる面にセーフティーネットを作ることもおすすめです。トラブルの影響を最小限に抑えるよう、できる限りの準備をしておきましょう。
オンラインセミナー開催のやり方まとめ
オンラインセミナーの開催方法を、全体の流れに沿って解説しました。
セミナー当日までの準備に時間をかけることで、オンラインセミナーに慣れていない方でも落ち着いて本番を迎えられます。当日は事前に準備した台本の原稿に沿って進行し、セミナー終了後には登壇者や参加者のアフターフォローも忘れないようにしましょう。