Zoomウェビナーのパネリストとは?機能・設定・招待方法を解説
Zoomウェビナーの参加者には、ホスト・パネリスト・視聴者の3つの役割があり、ホストと同等の機能を持ったパネリストが登壇し、セミナーを進めていきます。
この記事では、Zoomウェビナーのパネリストについて、機能や設定方法、招待のやり方を解説しますので、Zoomウェビナー運営の担当者の方はぜひお読みください。
Zoomウェビナーのパネリストとは?
Zoomウェビナーにおける パネリストとは、主催者であるホスト以外の発表者 のことです。そもそもパネリストという単語は、特定のテーマについて討論する形式であるパネルディスカッションで、主催者から招待され討論を行う人物を表します。
パネルディスカッションでは立場の異なる複数のパネリストが討論を行い、司会者とともに議論を進めます。ここから転じて、 Zoomウェビナーにおいて発表できる参加者 をパネリストと呼ぶようになりました。
Zoomウェビナーでは、ホストから一部の機能を制限したうえでパネリストとして参加してもらうことも可能です。パネリストは手動で追加できますが、一般の視聴者とは別にパネリスト用に作成したウェビナーURLを発行しなければなりません。
Zoomウェビナーのパネリストの機能と画面
パネリストは登壇する側にあたるため、一般の視聴者よりも幅広い権限が与えられています。実質、パネリストはホストと同等の権限を持っています。ただし、ホストはビデオの開始や画面共有、レコーディングなどパネリストの機能の一部を無効化することも可能です。
ここでは、パネリストが使える機能について、解説します。
1.画面共有・画面制御
Zoomウェビナーではホストが画面共有を行いますが、 パネリストでも画面共有が可能 です。画面共有の手順は、次の通りです。
- ウェビナー画面のメニューにある「画面共有」をクリックする
- 一覧から共有したいファイルや画面を選択
- 「共有」ボタンをクリック
また、Zoomのリモート制御機能を活用すると、パネリストでも画面共有している視聴者のコンピューターを遠隔操作できます。手順は次の通りです。
- 「オプションを表示」か「リモート制御のリクエスト」をクリック
- 「リモート制御をされる側の画面をリモート制御しようとしています」と表示されるので、「リクエスト」をクリック
- リモート制御をされる側にリクエストの承認画面が表示されているので、「承認」をクリックしてもらう
2.マイク・ビデオのオンオフ
パネリストは視聴者に対して音声や顔の映像を届けたり、質問の回答を求めたりするために、 自分の画面からマイクやビデオのオンオフの切り替えを行う ことができます。
マイクは、画面下部メニュー内にある「ミュート(ミュート解除)」をクリックするだけで切り替え可能です。ビデオも同メニューの中の「ビデオの開始日時」をクリックして、オンオフの切り替えができます。
ビデオやマイクをオンにするには、事前にホストから許可をもらう必要があります。カメラや音声が届いていない場合、ホストから許可をもらっていない可能性が高いです。
3.手動字幕
Zoomでは、 参加者がウェビナーを理解しやすくなるように、手動で字幕を表示 させられます。APIを利用して、サードパーティ製の字幕サービスと連携することも可能です。自分で字幕をつける手順は、次の通りです。
- 画面下部メニューから「字幕」をクリック
- 「私が入力します」をクリックして字幕を入力するか、「APIトークンをコピーから選ぶ」をクリックしてサードパーティ製の字幕サービスと連携させる
他の誰かに字幕の入力を依頼する場合の手順は、次の通りです。
- 画面下部メニューから「字幕」をクリック
- 「参加者をタイプに割り当てる」をクリック
- 字幕入力の担当者の「詳細」をクリックして、「字幕入力の割り当て」をクリックする
4.投票に回答する
Zoomウェビナーの投票機能では、ウェビナーの最中に投票を実施できます。ホストや共同ホストは投票を開始できますが、新規の投票を作成できるのはホストのみです。
新規の投票を開始した際、 パネリストが投票に参加可能かどうかを選択 できます。参加の許可がおりた場合、投票に回答することが可能です。
5.挙手
挙手機能を使うと、 参加者とともに手を挙げる ことができます。Zoomウェビナーではホスト以外のカメラやマイクはオフになっているため、直接のコミュニケーションができません。
挙手を活用すると任意のタイミングで意思表示が可能です。大規模なウェビナーであっても質疑応答や多数決がスムーズに行えます。ウェビナー中に挙手をする方法は、次の通りです。
- ウェビナーコントロール内の「挙手」をクリック
- 挙手したことがホストに通知されるので、ホストが話すことを許可しているのを確認したあと、ミュート解除して発言する
- もう一度「挙手」をクリックすると、手を下げられる
6.コンピューターに録画
コンピューターにウェビナーの様子を録画できます。ウェビナーの録画権限は、ホストに許可されたときに限りパネリストに付与されます。ホストと共同ホストはクラウド上に動画を保存できますが、 パネリストはローカル上への保存しかできません 。
ウェビナーの動画を保存する手順は、次の通りです。
- 画面下部の「レコーディング」をクリック
- 「このコンピュータにレコーディング」を選択
Zoomウェビナーでパネリストを追加する方法
Zoomウェビナーでパネリストを追加するには、ウェビナー開催前に招待する方法と開催中に一般視聴者からパネリストへと昇格させる方法の2通りがあります。それぞれの方法について、詳しく説明します。
パネリストをウェビナーに招待する
はじめに、パネリストをウェビナーに招待する方法をご紹介します。パネリストを招待するには、一般のウェビナー参加者と別に パネリスト用の専用URLを発行する 必要があります。
パネリストの表示名は、発行したURLと結びつけられており、招待の際に選択した名前がそのままパネリストの表示名となります。そのため、「○○さん」と名前を設定したURLをふたり同時に開いてしまうと、表示名が本人と異なってしまう可能性もあります。
URLで招待する際は、名前とメールアドレスが一致しているか確認しましょう。
一人ずつ招待する場合の手順
パネリストを一人ずつ招待する方法は、次の手順で行います。
- Zoomウェブポータルにサインイン
- 「ウェビナー」をクリック
- パネリストを追加するウェビナーのトピックをクリック
- ページの下部にある 「招待」タブの 「パネリストの招待」セクションで、「編集」をクリック
- 名前とメールアドレスを入力
- 「保存」をクリックして、追加したパネリストに招待を送信する
パネリストの招待は、 ウェビナー開催前ならいつでも可能 です。
一括で招待する場合の手順
CSVファイルを作成してインポート することで、一括でパネリストを追加できます。CSVファイルは、
- A列にパネリストとして登録したい人のメールアドレス
- B列にパネリストの表示名
を記入します。文字化けを防ぐため、文字コードはUTF-8で保存します。
CSVファイルをインポートする手順は、次の通りです。
- Zoomウェブポータルにサインイン
- 「ウェビナー」をクリック
- パネリストを追加するウェビナーのトピックをクリック
- ページの下部にある「招待」タブの 「パネリストの招待」セクションで、「CSVからインポート」をクリック
- 作成したCSVファイルを選択
- 「保存」をクリック
ウェビナー出席者をパネリストに昇格させる
ウェビナーに出席している参加者を、パネリストに昇格させることもできます。昇格したパネリストは、さらに共同ホストへと設定できます。パネリストへの昇格の手順は次の通りです。
- 参加者一覧から、「視聴者」を選択
- パネリストに昇格させる視聴者にカーソルを合わせて、「詳細」をクリック
- 「パネリストに昇格」をクリックするとパネリストに指名でき、パネリストに名前が移動する
パネリストから一般の視聴者に変更したいときは、「詳細」をクリックしたあと「役割を視聴者に変更」をクリックすると変更できます。
ウェビナー開催中のパネリストの管理方法
ウェビナー中にできるパネリストの管理方法は、次の3つです。
- パネリストを共同ホストに切り替える
- パネリストを保留にする
- パネリストを参加者にする
それぞれ詳しく解説します。
パネリストを共同ホストに切り替える
ウェビナー開催中に、パネリストを共同ホストに変更 できます。大規模なウェビナーを開催する場合、参加者の管理を一人で行うのは大変です。そんなときに役立つ機能として、共同ホストの設定ができます。切り替える方法は、次の手順で行います。
- Zoomウェブポータルにログイン
- 「参加者」をクリック
- 参加者一覧から「パネリスト」を選択
- 共同ホストに切り替えたいパネリストの「詳細」をクリック
- 「共同ホストにする」をクリック
一般の参加者を共同ホストに昇格させたい場合は、参加者を一度パネリストに変更してから行います。
パネリストを保留にする
Zoomミーティングには、ビデオやマイクの送信を一時的に停止するために、待機室の機能が備わっています。Zoomウェビナーには待機室はありませんが、 パネリストを保留することで、待機室に入れるのと同等の機能を利用できます 。手順は次の通りです。
- ホストとしてウェビナーを開始
- 下部メニューから「参加者」をクリック
- 保留したいパネリストにカーソルを置き、「詳細」をクリック
- 「ホールド状態にする」をクリック
ホスト側の参加者管理リストには、保留しているパネリストが「待機室」にいることが表示されます。パネリストの画面は、「ミーティングのホストが間もなくミーティングへの参加を許可します。もうしばらくお待ちください。」と表示されています。
保留中のパネリストを解除するには、待機室にいるパネリストの右側にある「ホールドを解除する」をクリック。そうすると、ウェビナーに戻ります。
パネリストを参加者にする
登壇が終わったら、パネリストから視聴者に変更できます。次の手順で行います。
- Zoomウェブポータルにログイン
- 「参加者」をクリック
- 参加者一覧から「パネリスト」を選択
- 視聴者に切り替えたいパネリストの「詳細」をクリック
- 「役割を視聴者に変更」を選択
Zoomウェビナーのパネリストに関するよくある疑問
Zoomウェビナーのパネリストについて、よくある質問をまとめました。Zoomウェビナーの運営でトラブルが起きたときや、トラブルを事前に把握して予防したいときは、ぜひ参考にしてみてください。
パネリストの人数は何人まで?
パネリストの上限人数はホストのミーティング定員に依存する ため、アカウントによって最大数は変わります。例えば、Zoomミーティングのプロアカウントの定員は100人なので、最大100人のパネリストを追加できます。Zoomウェビナーの視聴者の定員とは異なるため、注意が必要です。
Zoomミーティングのアドオンである大規模ミーティングプランを利用すると、1,000人までパネリストを追加できます。
パネリストの参加方法は?
パネリストは、 招待の際の参加用URLをクリックするか、Zoomアカウントにサインインしてパネリストの権限を割り当てたメールアカウントで参加する 必要があります。
ウェビナーの参加中に一般の視聴者からパネリストに昇格する方法ではなく、パネリストとしてはじめからウェビナーに参加すると、視聴者が参加する前でも練習セッションに参加できます。事前の練習やプレゼンテーションの準備に便利な機能です。
パネリストを視聴者に対して非表示にするには?
視聴者の画面でパネリストを非表示にするには、画面共有中にZoomウィンドウを表示させない設定と、ホストがスピーカーにスポットライトを当てる設定の2つをする必要があります。
画面共有中にZoomウィンドウを表示させないようにする
視聴者に話を集中して聞いてもらう ために、パネリストのビューを非表示に設定できます。スポットライトがあたっていないパネリストのビデオは、視聴者に表示されなくなります。設定方法は、次の通りです。
- Zoomアプリを起動する
- ホーム画面右上の歯車マークをクリック
- 「画面を共有」タブから「画面共有中にZoomウィンドウを表示」のチェックを外す
- Zoomウェブポータルにサインイン
- 「設定」を選択し、「ミーティングにて(基本)」をクリックして下にスクロール
- 「画面共有中にZoomウィンドウを表示」をオフにする
スピーカーにスポットライトを当てる
スピーカーにスポットライトを当てることで、 ビューを切り替えてスピーカーに固定 できます。手順は次の通りです。
- ウェビナーを開始する
- 「参加者」をクリック
- 参加者一覧からビューを固定したいスピーカーを探し、横に表示されている「詳細」を選択
- 「スポットライトビデオ」をクリックする
パネリストが招待できない
パネリストが招待できないときは、パネリスト専用のURLが記載されたメールが 迷惑メールフォルダに入っている 可能性があります。パネリストに招待した相手には、メールが届いているか確認しておくと良いでしょう。
他の要因として、小文字と大文字など、 アドレス入力を間違えている 可能性もあります。この場合、次の手順で現在の登録ユーザーを削除し、正しいアドレスで再登録しましょう。
- Zoomウェブポータルにサインイン
- ナビゲーションメニューから「ユーザー管理」を選択
- 「ユーザー」を選択
- 「保留中」を選択
- 誤ったアドレスのユーザーを見つけて削除
パネリストが招待できていないことがわかったら、 ひとまず招待メールを再送信 するのがおすすめです。
Zoomウェビナーのパネリストの機能・管理方法まとめ
Zoomウェビナーのパネリストは、意見を発表するために一般の視聴者よりも多くの権限を与えられています。パネリストは事前にウェビナーに登録できるだけでなく、ウェビナーの最中に参加者をパネリストへと昇格させることもできます。
この記事を参考にしてパネリストの役割を理解して、より良いウェビナー運営を行ってみてください。