インサイドセールスに向いている人・不向きな人の特徴
インサイドセールスは、従来の対面でのフィールドセールスと違う部分が多くあり、向いている人の特徴も異なります。
本記事ではインサイドセールスに向いている人、不向きな人の特徴を解説しています。インサイドセールスに向いている人を把握することで、適切な人材確保や配置が可能です。ぜひ最後までご覧ください。
インサイドセールスに向いている人の特徴
まず向いている人の特徴について解説します。次の9つの特徴にあてはまる人は、インサイドセールスで活躍できる可能性があります。
- 電話やメールでのコミュニケーションスキルが高い
- ヒアリング力が高い
- 業務の処理スピードが速い
- 事務作業が得意
- ファクトベース思考ができる
- 楽観主義
- 好奇心が強い
- 自主的な学習・業務改善に取り組める
- 物事を継続できる
電話やメールでのコミュニケーションスキルが高い
インサイドセールスでは、電話やメールでのコミュニケーションが求められ、対面で会話する場合のコミュニケーション能力とは違うスキルが必要となります。従来の対面型でのフィールドセールスでは表情や動作が見えるため、多少コミュニケーションが苦手でも商談を円滑に進められることがあります。
一方、 インサイドセールスでは画面越しの表情や声のトーン、メールの文面から見込み客の気持ちを察する必要があり、相手の会話のテンポに合わせる能力や言葉を論理的に伝える能力が必要です 。
Web会議では相手の顔が見える分、電話やメールよりも伝わる情報量が多いですが、長く話しすぎると相手の集中力が切れやすくなります。画面越しでも表情や声のトーンが伝わるように工夫しましょう。
ヒアリング力が高い
ヒアリング力が高い人はインサイドセールスに向いています。
インサイドセールスでは、顧客との関係を深掘りし、信頼関係を構築することが重要です。 ただ相手の発言をメモするだけでなく、電話やメールでのコミュニケーションの中から相手の立場に立って思考を巡らせ、相手の発言に不足している質問をする 必要があります。
見込み客の課題を多角的に分析し、相手の核心を突く質問をするには、ヒアリング力の高さが大切です。自分から発言をしなくても課題を解決できる質問ができる会社には、見込み客も会社に対して信頼を寄せてくれるでしょう。
業務の処理スピードが速い
インサイドセールスの業務は多岐にわたる ため、スピード感を持って効率よく仕事を処理する能力が求められます。多くの顧客へアプローチできるほど成約の確率が高まり、そのためにはテンプレートやツールを使って効率的に業務を処理する必要があります。
また、アプローチ数を増やすだけでなく、案件の重要度や顧客ニーズの度合い、温度感から優先順位をつけて処理できるスキルが必要です。スピーディな対応をしながらも、日々変化するさまざまなタスクを、リストを整理したり営業活動を記録したりしながら、マルチタスクでこなしていく必要があります。
事務作業が得意
事務作業が得意な人も、インサイドセールスに向いています。
インサイドセールスでは、営業リストの作成や営業活動履歴の入力、顧客の情報整理など、 事務的な作業も多くする必要があります 。電話やメール以外の内勤的な作業もあるため、事務作業に対して苦手意識が少ない人であれば、インサイドセールス向きです。
細かいデータ入力を継続できれば精度の高いデータ分析も可能で、チームとして結果を出しやすい環境を整えられます。単純作業でも楽しみを見いだせる、集中力を持続させられる人は、インサイドセールスで活躍できる可能性があります。
ファクトベース思考ができる
インサイドセールスには、 事実に基づくファクトベースで論理的思考を行う能力も必要 です。 見込み客との信頼関係を構築するには、感覚や思い込みではなく、具体的な数値や実例を取り入れた情報で理論に説得力を持たせ、真摯に課題に向き合う 必要があるからです。
また、インサイドセールスはフィールドセールスに業務を引き継ぐため、部門横断的な業務をする場面があります。見込み客の状況を正しく伝え、成約に向けて全社的に取り組むためにも、ファクトベースでの報告は必要となります。
楽観主義
楽観主義でめげずにチャレンジできる人は、インサイドセールス向きです。
インサイドセールスの業務をしていると、メールが開封されなかったり、見込み客からクレームを受けたりすることがあります。また、失注した顧客を掘り起こすことも多く、失注に至った経緯を見て怖じ気づき、行動を起こせず業務を進められない場面もあります。
インサイドセールスに限りませんが、あまり深く考えすぎず、物事を楽観的に捉えられる人の方が営業向きです。 ポジティブに考え積極的に行動し続けられる人物の方が、適性がある といえるでしょう。
好奇心が強い
インサイドセールスは、あくまで人同士のコミュニケーションです。相手の立場に立ち、興味を持って傾聴できるスキルがある人ほど、顧客との関係を強められます。そのため、 好奇心が強く、相手のことを理解しようとする姿勢が強い人ほど、インサイドセールスに向いています。
自分の知らない業界や職種が相手でも親身に話を聞き、楽しみながら仕事に取り組める人材は適性が高いでしょう。
自主的な学習・業務改善に取り組める
インサイドセールスは歴史が浅く、ノウハウが確立されていない ため、 成功事例が出るまで自ら進んで動いていく必要があります 。
そのため、見込み客へ説明するために自社製品やサービスの知識を身につけたり、セールスの方法を学んだりといった、自主的に学習して業務改善に取り組める人は、インサイドセールス向きです。
物事を継続できる
見込み客の獲得だけでなく関係の育成も行うインサイドセールスでは、 改善が見えるまで時間がかかる ことも多くあります。フィールドセールスと違って成果が見えづらい環境の中でも、 忍耐強く業務を継続する能力が必要 です。
また、インサイドセールスはオフィス内から出ずに業務を行うため、気分転換や環境の変化の機会がほとんどありません。内勤営業でも、 コツコツと粘り強く仕事を進められるかどうか もチェックしましょう。フィールドセールス担当者がインサイドセールスへと配置転換する場合、こうした状況をストレスに感じる可能性もあるので、よく確認することが重要です。
インサイドセールスに不向きな人の特徴
不向きな仕事は成果を出しづらいだけでなく、ストレスも感じやすくなります。このような人員配置は避けたいものです。インサイドセールスに不向きな人の特徴は、次の5つです。
- コミュニケーションが苦手
- 失敗が怖くて受け身である
- プライドが高く素直でない
- 周囲への興味・関心が薄い
- 完璧主義
コミュニケーションが苦手
インサイドセールスでは見込み客と長期間コミュニケーションをとり続け、強い信頼関係を構築し、成約を目指す必要があります。 コミュニケーションが苦手な人は思っていることをうまく伝えられず、自分の言いたいことしか言えない傾向があるため、見込み客の課題やニーズを把握できない 可能性があります。
また、見込み客だけでなく、フィールドセールスやマーケティング部門とのやり取りも発生するため、コミュニケーションが苦手だと情報共有が上手くいかない可能性があります。
伝えたい情報をまとめながら、相手の立場に立って課題やニーズを把握し、臨機応変に話を進める姿勢がインサイドセールスには必要です。
失敗が怖くて受け身である
失敗の経験が少ない人は、失敗を必要以上に恐れやすい傾向があります。
インサイドセールスは 見込み客のニーズを引き出し、良い提案を行って成約につなげるために、積極的に動く 必要があります。自分で考えて動いた結果失敗することは多くあるため、それでも挫折せず能動的に動き続けられる気持ちの強さが必要です。
失敗経験が多くなりやすいことは、インサイドセールスが辛いと言われる要因の一つでもあります。こちらの記事で、インサイドセールスが辛いと言われる理由を解説しています。
プライドが高く素直でない
インサイドセールスは、フィードバックを受け止め改善しなければいけない機会が多く、素直に結果を受け止めなければ業務をスムーズに遂行できません。そのため、 自分の意見ばかり主張し押し通そうとするようなプライドが高い人は不向き と言えます。
プライドが高い人は、相手のニーズをヒアリングできず、見込み客との信頼関係を構築できない可能性が高いため、そういった意味でも不向きと言えるでしょう。
周囲への興味・関心が薄い
周囲の人への興味や世の中への関心が薄い人も、インサイドセールスに向いていません。「この人は自分の話に興味を持ってくれない」と思った相手に、自社の大切な情報は伝えにくいものです。 見込み客との関係を深めるためには、相手に「この人は話を聞いてくれる」と感じてもらう必要があります 。
また、インサイドセールスを成功させるためには、常にアンテナを張って最新の情報を収集する必要があります。そのため、 世の中への関心が薄いと、新しい情報について行けなくなる 可能性があります。
完璧主義
完璧主義の人は、確実だと思える方法でじっくりと取り組みます。 スピード感や臨機応変な対応が求められるインサイドセールスでは、完璧主義の性格は向いていません。
未知の部分も多いインサイドセールスでは業務に取り組む中でつまづくことも多く、完璧を求めて立ち止まっていては仕事が進まないのです。また、他部署と連携する機会も多く、迅速かつ柔軟な対応が求められます。
インサイドセールスに向いてる人・不向きな人まとめ
インサイドセールスに必要とされるスキルはコミュニケーション能力やヒアリング能力、素早い処理能力、論理的思考力などで、あわせて楽観的な思考も必要とされ、スピーディかつ積極的に物事に取り組み続けるスキルも重要です。
一方、コミュニケーションが苦手で受け身の人、素直ではない人はインサイドセールスに不向きです。インサイドセールスは歴史が浅い分野であり、臨機応変に対応する能力が求められます。
人材の性格・スキルを把握したうえで、今回ご紹介した向き・不向きを参考に、インサイドセールスの人員配置を行ってみてください。