オンライン商談後のお礼メールの作り方・送り方
対面商談・オンライン商談に関わらず、お客様との信頼関係を築くには商談後のお礼メールは欠かせません。この記事では、オンライン商談後のお礼メールの作り方と送り方のポイントを解説します。
お礼メールをどうすればよいのか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
オンライン商談後にお礼メールを送る必要性
商談後のお礼メールは、貴重な時間をいただいたことへの感謝を伝えるとともに、信頼関係の構築や商談内容の再確認などの重要な役割を持っています。
商談相手との信頼関係構築
オンライン商談後にお礼メールを送ることで、 商談相手との信頼関係構築につながります 。例えば、オンライン商談の場で契約に至らなかった場合、商談相手は契約すべきか決めかねているケースもあります。
お礼メールを送ることで、担当者としての誠実さが伝われば、「この人なら信頼して任せられる」と最後の一押しになるかもしれません。
オンラインツールやメールはあくまでコミュニケーションの手段であり、ビジネスは人と人との信頼関係によって成り立つものです。貴重なお時間を頂いた感謝の気持ちを伝えることで、ビジネスをよりよい方向に導けるでしょう。
商談内容の認識相違の防止
お礼メールは 商談内容に対する認識の相違を防ぐ役割 もあります。エビングハウスの忘却曲線によれば、人の脳にインプットされた情報のうち、56%は1時間後には忘れ、1日後には67%忘れるとされています。
提案の方向性やポイントなどを議事録としてまとめ、お礼メールとあわせて送れば、相手はそれを見て商談内容を思い出すことができます。オンライン商談ではスライド資料などを用いることも多いため、商談で用いた資料を共有することも有効です。
商談の場で契約が決まらなかったとしても、検討材料となる資料を共有しておくことで、成約率を高めることにもつながります。
オンライン商談後にお礼メールを送る際のポイント
オンライン商談後にお礼メールを送る際にはいくつかのポイントがあります。ポイントを外してしまうと、かえって信頼の低下につながるおそれもあります。ここではオンライン商談後にお礼メールを送る際のポイントを2つ紹介します。
商談の当日中に送る
お礼メールは、 オンライン商談の当日中に送る ようにしましょう。自分の印象が相手に残っているうちにメールを送ることで、より誠実な印象を与えられます。
「明日やろう」と考えていると、忘れてしまったり、急遽予定が入り送らずじまいになってしまったりすることも少なくありません。数日経ってから送ると、かえって印象が悪くなるおそれもあります。
件名は簡潔にわかりやすくする
お礼メールを送る際は、 なるべくタイトルを簡潔にして一目でわかるように配慮 しましょう。
特に商談相手が社内の決裁権を持つような役職者の場合、日々大量のメールやメッセージを受け取っている可能性が高いです。
もしタイトルでメールの内容がわからなければ、せっかくお礼メールを送っても未読のままメールフォルダに埋もれてしまうおそれがあります。
例えば、「本日のお打ち合わせの御礼【◯◯株式会社△△】」というように、 メール主旨+社名・担当者名 を組み合わせるだけでも、相手に商談のお礼メールだと伝わるでしょう。
また、あまり長いタイトルは途中で切れてしまうおそれがあります。 なるべく20字〜30字程度に抑える ように意識しましょう。
オンライン商談後にお礼メールを作る際のポイント5つ
実際にお礼メールを作成するとなると、どのような内容を書けばよいか悩む方も多いでしょう。
ここではお礼メールを作る際のポイントを5つ解説しますので、参考にしてください。
感謝の言葉を最初に入れる
お礼メールを作成する際は、 商談の機会をいただいた感謝の言葉を最初に入れる ようにしましょう。
また、ただ「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました」だけでは、定型文のように感じられ、相手の印象に残りません。
商談で質問を頂いたならば、「つたない説明ではございましたが、的確なご質問をいただきありがとうございました」など、相手の立場や状況、行動に焦点をあてて、具体的に感謝の意を伝えるとよいでしょう。
相手から感謝されて気分を悪くする人はいないものです。「お互いにとって有意義な時間だったな」と感じてもらえれば、商談の進展にもつながりやすくなります。
商談中の疑問に答える
直接質問はされなかったものの、商談中に相手が疑問に感じているような素振りがあれば、その 疑問にお礼メールで回答する のも効果的です。
「〇〇の件ですが、こちらが参考になるかもしれません」といった具合に、関連する資料を添付してもよいでしょう。「わざわざ調べてくれたんだ」と思ってもらえれば信頼につながります。
商談で印象に残った内容に触れる
ありきたりなフレーズが並ぶメールでは、相手の印象には残りにくいものです。
オンライン商談の中で 印象に残った言葉や内容があれば、意識的にお礼メールで触れましょう 。「こちらの話をちゃんと聞いてくれていたんだな」と相手に好印象を与えられるでしょう。
例えば「〇〇様が仰った△△という言葉から、この事業にかける強い想いを感じました。ぜひその想いを形にできるよう尽力させていただきます」といった内容です。
「取り急ぎ」という言葉は使わない
ビジネスメールでよく使われる 「取り急ぎ」という言葉は使わない ようにしましょう。
「取り急ぎ」とは、「とりあえず急いで」が本来の意味であり、「本来取るべき対応ではなく一時的な対応」というニュアンスが含まれています。
そのため、「とりあえずのお礼とは失礼だ」「いい加減な対応をされた」と捉える方もいます。また「言葉の正しい使い方も知らないんだな」と思われてしまうかもしれません。
結びの言葉として用いるのであれば、「取り急ぎ御礼申し上げます」ではなく、「まずは御礼申し上げます」といった表現が適切です。
誤字脱字がないか必ずチェックする
誤字脱字が一つでもあると一気に信頼を損ねてしまいます。そのため、 メール送る前には必ず誤字脱字がないかチェック をする癖をつけましょう。
特に、社名の前株・後株、担当者の漢字間違いなどは、致命的です。一度失った信頼はなかなか取り戻せません。誤字脱字チェックにかかる数分の手間を惜しまないようにしましょう。
オンライン商談後のお礼メール文例
最後にオンライン商談後のお礼メールの文例を紹介します。作成するメールのイメージをつかむ参考としてください。
件名:本日のお打ち合わせの御礼【◯◯株式会社 鈴木花子】
株式会社〇〇
人事部長 △△ △△様
平素よりお世話になっております。
◯◯株式会社の鈴木です。
本日は、月末のご多忙な時期にもかかわらず、
お時間を頂戴し誠にありがとうございました。
限られた時間の中で至らない部分もあったかと存じますが、
的確なご質問をいただき、感謝申し上げます。
また、△△様が述べられた◇◇については、
貴社の人材採用にかける想いを強く感じました。
今回ご提案した弊社商品は、
貴社が課題として捉えておられる、採用コストの削減に
貢献できると確信しております。
本日のお打ち合わせでお見せした資料を添付しております。
社内でご検討いただく際にお役立ていただければ幸いです。
何かご不明点やお悩みのことがございましたら、
お気軽にお申し付けください。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
ーーーーー
署名
ーーーーー
オンライン商談後にはお礼メールを必ず送ろう
オンライン商談後のお礼メールは必須です。ビジネスの成果は、人と人との信頼関係によって大きく左右されます。競合する会社があり、提案内容にほとんど差がなければ、担当者への信頼度が決め手になるケースもあります。
条件面などで仮に契約につながらなくても、信頼関係が築けていれば次のチャンスをもらえるかもしれません。
お礼メールは信頼関係を築き、ビジネスを次につなげる重要な役割を果たします。少しの手間の積み重ねが、将来的に大きな成果となって返ってくることもあるのです。
この記事の内容を参考に、お礼メールを効果的に活用していきましょう。
オンライン商談で送る必要があるその他のメールに関しても、以下のコラムでポイントをまとめています。ぜひ参考にしてください。