すぐに実践できる!オンライン商談の資料作成のコツを解説
資料やスライドはオンライン商談の成功の鍵を握る重要なものです。
この記事では、オンライン商談の資料作成に使える10のテクニックと、効率よく資料を作成できる4つのツールを紹介します。どのような資料を準備すればいいのか、オンライン商談の資料作成で悩んでいる方は必見です。
オンライン商談の基礎的な知識については以下のコラムをご一読ください。
オンライン商談における提案資料の重要性
人材大手のエン・ジャパンが運営する人事向け総合情報サイト「人事のミカタ」が行ったアンケートによると、現在65%の企業がオンライン商談を導入しています。
特にIT関連や広告・出版・マスコミ関連、コンサル関連企業で導入率が高い傾向にあります。
オンライン商談の導入により、感染症対策となるほか、時間や費用を削減できるメリットを感じる企業が多いようです。
- 新型コロナウイルス感染拡大に対応できる(87%)
- 移動・出張等のコスト削減ができる(85%)
- 顧客対応をスピーディーに行える(38%)
- 営業人員の業務効率化が図れる(28%)
- 商談を録画し、提案の改善・共有を図れる(15%)
一方、オンライン商談の懸念点(デメリット)としてはコミュニケーションの難しさ(59%)が挙がっており、オンライン商談に即したコミュニケーション方法の確立が課題となっています。
画面越しで行うオンライン商談では、 資料のわかりやすさや見やすさが商談の成否をも左右しかねません 。営業担当者としては、効果的な資料作成の方法を知っておくべきでしょう。
オンライン商談営業資料作成のテクニック
営業資料は、顧客の興味や関心を高めるために有効なツールです。しかし、対面商談とオンライン商談では、商談の進め方やコミュニケーションの取り方が大きく異なるため、それぞれの状況に応じて営業資料も作り直す必要があります。
ここでは、オンライン商談の営業資料作成で使える10のテクニックを紹介します。
読まなくても理解できるように作る
オンライン商談の営業資料は、 伝えたい内容をパッとみただけで理解できるように作る ことが大切です。つまり、資料を読んでもらうことよりも、視覚的に伝えることを意識し、見た目を工夫することがポイントです。
データを示すにしても、単に数字を羅列するのではなく、グラフにすることで、相手によりわかりやすく伝えられます。
見た目を工夫するというと「デザインセンスがないから」と悩まれる方もいるかもしれませんが、営業資料で重要なのはデザインの美しさではありません。
詳細な情報はトークで伝えるようにして、営業資料は「シンプルさ」「見やすさ」「わかりやすさ」を重視しましょう。
1つのスライドに情報を詰め込まない
営業資料は 1スライド1メッセージが基本 です。情報が多ければ相手に伝わるわけではありません。
あれもこれもと情報を詰め込んでしまうと、商談相手は内容を理解することに精一杯になってしまい、営業担当者の話に集中できなくなります。
要点がわかりづらい営業資料は「無駄に話が長い人」と同じような印象を与えてしまうのです。1スライド1メッセージを基本として、スライドのトップに大見出しをつけ、簡単な説明文を添える程度にとどめましょう。
重要なポイントは強調する
資料の中で 特に伝えたい部分や重要なポイントは強調 しましょう。それにはフォントサイズを大きくする、色を変える、枠線で囲むといった方法があります。
ただ文字を並べるだけでは、どこが重要なのかすぐにわかりません。改行、余白、行間などを調整するだけでもメリハリがつき、見やすさ・わかりやすさは格段に上がります。
文章だけでは伝わりきらない場合は、図解もおすすめです。ピクトグラムなどを用いればより伝わりやすい営業資料になるでしょう。
ストーリーを盛り込む
提案する商品・サービスの魅力を伝えるには、 ストーリーを盛り込みましょう 。ストーリーとは、その商品・サービスを開発するに至った背景や想いのことです。
商談相手が商品・サービスを購入する理由は、機能や価格だけではありません。想いに共感することで、相手の心が動き、「この商品を買いたい」「使いたい」と感じることもあります。
食べ物で例えるならば、どういった工程を経て作られたのか、どのような気持ちで作られたのか、生産者の顔が見えるほうが、安心でおいしく感じられるでしょう。
商談相手に魅力を伝えるには、機能価値だけでなく、感情価値を提供することが重要なのです。
商品・サービスを利用するメリットを盛り込む
営業の目的は、モノやサービスを売ること自体ではなく、相手の悩みや課題を解決することです。つまり、 提案する商品・サービスが商談相手の課題解決につながらなければ、購入には至りません 。
商品・サービスの機能や特徴を一方的に伝えるのではなく、商談相手にとってどんなメリットがあるのかを強調しましょう。
例えば単に「価格が安い」と伝えず、「当社の製品に切り替えていただくことで年間コストを◯◯万円削減できる」と伝えます。このように、相手のメリットに変換して資料に盛り込むことで、購買意欲をより高められるのです。
フォントは見やすいサイズ・書体にする
営業資料では フォントにもこだわりましょう 。明朝体よりもゴシック体やメイリオにするなど、なるべく一目でわかりやすいフォントを使用します。
また、フォントサイズが揃っていなかったり、小さすぎたりすると読みにくいため、用途ごとに文字サイズも統一します。
- タイトル(大見出し):20〜22pt
- メッセージ(小見出し):18〜20pt
- ボディ(本文):14〜18pt
そのほか強調したい部分には太字や下線を引くなどの装飾を施します。ただし、装飾を増やしすぎると、重要なポイントかわかりにくくなるため、1スライドにつき1〜2ヵ所程度に留めましょう。
レイアウトや行間を意識する
オンライン商談では、パソコン画面上で資料を共有しながら商談を進めるため、 ページ内のレイアウトを整える ことが重要です。図の配置箇所や大きさは十分に考慮しましょう。
人の視線はZ字を書くように、左から右、上から下に流れるといわれています。そのため、スライドもZ字の流れで組み立てると効果的です。スライド内に文章を入れる場合は読みやすさを考慮し、行間や余白をもたせましょう。
- 文字を詰め込みすぎず、行間・余白をもたせる
- 図形の大きさ・配置を整える
- Z字の流れで配置する
色に統一感をもたせる
スライドに用いる色の種類は最小限 にして、多用しないようにしましょう。具体的には、ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%の割合を意識するとバランスがよくなります。目立たせようとするあまり、赤や黄色などのアクセントカラーを多用すると、統一感がなくなり、かえって見にくくなってしまいます。文字色やスライドの背景色も意識したいポイントです。
- 文字の色は黒よりも濃いグレーにする
- スライドの背景は白よりも薄いグレーにする
これらを意識するだけで、全体に統一感が生まれ、見やすい資料に仕上がります。
スライドの途中で休憩ポイントを作る
聞き手はインプットが多すぎると途中で脳が疲れてしまい、集中力が切れてしまいます。そのため、 スライドの途中で休憩ポイントとなるスライドを挟む ことが有効です。
オンライン商談は対面商談よりも相手の表情が読み取りにくく、気づけば資料ベースに一方的に話してしまいがちです。
スライドの合間に「ご質問はありませんか?」など、あえてクッションとなるスライドを入れることで、商談相手の理解度を確認しながら進行できます。
アニメーションを入れる
情報量の多い資料をいきなり画面に表示させると、商談相手は書かれている情報を理解するのに気を取られ、商談担当者の話が頭に入ってこないことがあります。
そこで有効なのが アニメーション機能 です。アニメーションを使い、話の進行に合わせて資料に情報を徐々に表示していくことで、担当者の話を聞きながら営業資料も読み込んでくれるようになります。
「アニメーションを入れるのは難しそう」と感じるかもしれませんが、初心者であれば「フェード」「ワイプ」だけで十分です。
アニメーションの多用も逆効果ですので、使用は最小限に留めましょう。
無料テンプレートあり!営業資料作成に役立つツール
ここでは営業資料の作成に役立つツールを紹介します。プレゼンテーションツールも進化しており、無料で使えるテンプレートも豊富です。
テンプレートを活用すれば短時間でクオリティの高い資料を簡単に作成できるので、ぜひ試してみてください。
PowerPoint
PowerPoint(パワーポイント) は、Microsoftが提供するプレゼンテーション作成ツールです。Windowsパソコンには標準装備されており、「プレゼン資料作成といえばパワポ」をイメージする方も多いでしょう。利用者が多い分、インターネット上にはパワポ作成術といった情報サイトや解説動画も多く存在するため、基本的な使い方は無料で学べます。
PowerPointはビジネスパーソンの基本スキルともいえ、身につけておいて損はないでしょう。
Googleスライド
Googleスライド は、Googleが無料で提供するプレゼンテーション作成サービスです。クラウド上にデータが保存されるため、編集権限を持つ人同士であれば、同時編集もできます。例えば、作成した資料を上司に確認してもらうためにわざわざ印刷する必要がなく、データを共有してコメントをもらったり、直接修正してもらったりすることが可能です。
デザインテンプレートも豊富なので、デザインを選ぶだけで、オシャレな営業資料を作成できます。操作方法は、PowerPointに近いため、PowerPointを使ったことがある方なら抵抗なく使えるでしょう。
Canva
Canva(キャンバ) は、無料で使えるオンラインデザインツールです。Canvaを使えば、チラシやロゴ、ポスター、SNS投稿画像まで、あらゆるデザインを簡単に作れます。Canvaの最大の特徴は、デザインテンプレートや素材の豊富さです。無料会員でも25万点以上のテンプレートと100種類以上のデザインタイプを利用できるため、イメージ通りの資料が作れるでしょう。
Prezi
Prezi(プレジ) は、オンライン型プレゼンテーションツールです。Preziでは、単なる画面共有ではなく、ビデオ通話画面上のあなたの横にプレゼン資料が表示され、より臨場感のある効果的なプレゼンができます。利用には月額利用料がかかりますが、14日間の無料トライアルがあるため、気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
オンライン接客を成功させるコツとは?今すぐ実践できるポイントを解説
まとめ|オンライン商談の成否は資料の事前準備が大切!
この記事では、オンライン商談の資料作成に使える10のテクニックと、4つのツールを紹介しました。
オンライン商談の成否は事前準備にかかっているといっても過言ではありません。この記事で紹介したテクニックとツールを駆使して、見やすくわかりやすい資料を作成しましょう。
資料以外にも、円滑な商談を実現するためのアイスブレイクのスキルなども重要になります。ぜひ以下のコラムを参考にしてみてください。
ただ、いくら素晴らしい資料を用意しても、接続環境に問題があったり、オンライン商談予約に手間がかかったりしてしまうと、商談はスムーズにいきません。手間のかかる作業は自動化し、効率よくオンライン商談につなげることも大切な準備です。
VIVITLINK(ビビットリンク) を使えば、アポイント時間調整やZoomミーティングURLの発行・通知が自動化され、お互いの手間をなくし、いつでも気軽にオンライン商談を始められます。オンライン相談会も実施していますので、興味を持たれた方は以下のフォームよりお問い合わせください。