オンライン接客はコスメ販売でも効果的?メリットから企業事例まで紹介
化粧品・コスメ販売はこれまで対面接客が中心でしたが、新型コロナウイルスの影響もあり、オンライン接客ツールを活用した非対面接客が注目されています。
すでに多くの化粧品メーカーがオンライン接客を導入していますが、具体的にどのようなメリットがあるのかわからないという方も多いでしょう。
こちらの記事では、コスメ業界におけるオンライン接客のメリットから、導入企業の事例まで解説します。
化粧品・コスメのオンライン接客は利用者満足度が高い
化粧品・コスメのオンライン接客について、消費者はどう感じているのでしょうか。
MS&Consultingが行ったネットリサーチの結果によると、オンライン接客の満足度において、アパレル・化粧品では、「期待以上」と回答した人が「期待以下」を上回っており、「期待通り」を含めると、 75%の人が満足していることがわかりました。
特に、期待を上回ったと回答した比率は、ほかの業界(不動産・フィットネスなど)に比べて最も高い結果となっており、 化粧品・コスメ販売とオンライン接客は相性がよいといえます。
期待以上と回答した人の声として上がったのは、以下のようなものがあり、肯定的な意見が多いのが特徴的です。
- 自宅にいながら店舗と変わらない接客を受けられる
- マンツーマンで話ができ「自分のため」という特別感がある
大手コスメ会社も導入!オンライン接客の企業事例
すでに大手化粧品メーカーも、オンライン接客の導入を開始しています。ここでは、オンライン接客を実践している企業事例を5つ紹介します。
コーセー|コスメデコルテ
引用:カウンセリング | DECORTÉ(コスメデコルテ)公式オンラインブティックhttps://www.decorte.com/site/s/counseling.aspx
コーセーは、接客のDXを推進するために「DECORTÉ Personal Beauty Concierge(コスメデコルテ パーソナルビューティ コンシェルジュ)」を導入し、オンライン接客の効率化を実現しました。
同社では、以前からZoomを使ったオンラインカウンセリングサービスを提供していました。ただ、画面上で化粧品特有の色や質感の再現が難しく、さらに予約からカウンセリング、購入までの導線が一元化していないといった課題があったといいます。
コスメデコルテ パーソナルビューティ コンシェルジュでは、化粧品の色や質感を画面上でリアルに再現することで課題をクリア。また、接客から購入までの一連のカスタマージャーニーを一元化、 顧客のストレスを軽減し、購買意欲を保たせながら商品購入へ誘導が可能となりました。
さらに、顧客データはシステム上に記録されるため、 過去の購買履歴に基づいた顧客へのきめ細かなフォローや、顧客の好みにあった最適な提案を実現 したのです。
オルビス
引用:オンラインカウンセリングのご案内│オルビスhttps://orbis-counseling.resv.jp/reserve/calendar.php
オルビスでは、オンラインコミュニケーションツールのZoomを活用した、オンラインカウンセリングを実施しています。
スキンケア商品の選び方やメイクの方法などを、 自宅にいながら専任ビューティーアドバイザーに相談できるため、安心感のある商品購入のサポートを受けることが可能です。
オンライン上で予約カレンダー確認し、空いている日程に申し込むだけで、マンツーマンで最大30分間のオンライン接客が受けられます。
あらかじめZoomアプリをスマホにインストールするなど、顧客側に事前設定の手間がかかりますが、Zoom操作に慣れている方であれば、ストレスなく操作できるでしょう。
クラランス
引用:Clarins&Me(クラランス アンド ミー) – クラランスhttps://www.clarins.jp/clarinsme/
海外の事例としては、「クラランス(CLARINS)」が米国・英国でスタートした「クラランス アンド ミー(CLARINS AND ME)」も参考になる取り組みです。
同サービスは、美容部員や教育チーム、メイクアップアーティストがパーソナルカウンセリングを行うというもの。
顧客は、フェイスリフトやボディケア、肌の悩み相談といった用途・目的に合わせてコースを選び、希望日時を予約すれば、15〜30分間のパーソナルカウンセリングを受けられます。
クラランス アンド ミーを開始してから、スキンケアやボディケアなどの商品売上が好調となり、なかには 昨年比で売上が5,000%アップ した商品もあるといいます。
資生堂
引用:お店でもリモートでも!資生堂のカウンセリング | SHISEIDOhttps://brand.shiseido.co.jp/whyshiseido-article-45.html
資生堂は、2020年10月からビューティーコンサルタントによるオンライン接客を開始しました。 オンライン接客希望者は、全国のオンライン接客を実施している店舗から予約したい店舗と日時を選び、1回30分までのオンライン接客を受けられます。
また、資生堂では、クラウド型予約システム「STORES予約」と連携し、オンライン接客だけでなく予約の自動化にも対応しています。
これまでオンライン接客を受けた顧客からは、 「店頭で受ける接客はハードルが高いと感じていたが、自宅でリラックスして受けられた」 といった感想があがっており、顧客にとって新たな購入の選択肢を広げたといえるでしょう。
カネボウ化粧品
引用:コフミとは|COFFmihttps://www.coffretdor-makeup.jp/coffmi/intro/
カネボウ化粧品が展開する「COFFRET D’OR(コフレドール)」では、スマートフォンひとつでメイクアイテムのカウンセリングができる「COFFmi(コフミ)」を提供しています。
コフミは、AI(人工知能)システムを搭載していることが最大の特徴です。「COFFmi CHECKER(コフミチェッカー)」は、 顔写真撮影とアンケートに回答することで、肌の水分や油分、シミ、キメなど顔の特徴をデジタル上で分析し、約7,000通りのメイクを提案してくれます。
予約者側はLINEで友だち登録をして利用できるため、難しい操作は一切不要。 分析結果はマイページ上に蓄積され、店頭カウンセリングを行う際にもデータを活用しながら、きめ細かな提案・サポートを受けられます。
その他のオンライン接客の事例は下記のコラムで解説しています。
コスメ販売でオンライン接客を導入するメリット・デメリット
コスメ販売におけるオンライン接客には、メリット・デメリットがあります。以下でそれぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット
コスメ販売におけるメリットとしては、以下のものが挙げられます。
メリット | 詳細 |
客単価の向上 | 関連商品や専門スタッフのおすすめにより購買点数が増える |
遠方顧客の取り込み | 地方の顧客が、経験豊富な都心スタッフの接客を受けられる |
顧客満足度・ブランドイメージの向上 | ECサイトだけでは伝えきれない情報を伝えられ、購買満足度が向上する |
デメリット
オンライン接客には、メリットだけではなくデメリットもあります。万が一のリスクを想定してシミュレーションしておけば、顧客の不満解消につながるでしょう。
具体的なデメリットとしては、以下が挙げられます。
デメリット | 詳細 |
オンラインツールの設定が面倒 | Zoomなどを利用する場合は、あらかじめアプリをダウンロードするなど、顧客側で事前準備が必要 |
回線状況によって接続が不安定になる | インターネット回線を利用するため、回線状況によっては通信が不安定になる場合もある。接続が悪ければ、接客中に映像が乱れたり、音声が聞き取りづらくなったりする |
アパレル販売で注目されるオンライン接客!企業事例・メリットまで解説オンライン接客のメリット・デメリットを詳しく解説!
コスメ販売でオンライン接客を成功させるためのポイント
コスメ販売でオンライン接客を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえることが必要です。それぞれのポイントを詳しく解説します。
高品質のツールを導入する
映像がきれいに映り、音声がクリアな高品質のツールを導入しましょう。 ツールの品質は、商品の魅力を適切に伝えたり、細かなアドバイスをしたりといった、接客のクオリティに影響します。
特にコスメ販売の場合は、画面越しから顧客の肌の状態が確認できれば、より最適な提案につながります。
そのほか、 オンライン接客後の商品購入方法の案内など、ひとつのツールで接客から購入まで一連の流れが完結できれば、リピート率向上も期待できる でしょう。
オンライン接客ツールとは?比較ポイントから機能の違いまで解説!
オンライン接客担当者は事前にトレーニングを行う
オンライン接客を行う際は、 接客担当者を配置し、事前に専門的なトレーニングを実施しましょう。 コスメ販売のオンライン接客は、販売スタッフの能力によって顧客満足度が左右されやすいといわれています。
MS&Consultingが行ったネットリサーチ結果 によると、コスメ販売のオンライン接客満足度は、他の業種と比べてばらつきが大きいことがわかっています。
その要因として挙げられるのが、スタッフごとの対応力の差です。対応力の差をなくすためにできる対策としては、以下が挙げられます。
- オンラインツールは誰でも同じように使えるようにする
- 通信が不安定になった場合の対処方法を検討する
- 声が聞き取りやすいか、スタッフ同士で確認する
- 顧客アンケートを取り、定期的に振り返りを実施する
これらをマニュアル化し、オンライン担当者向け研修を実施するのも有効です。
資料はスマホでも見えるか確認する
販売側はパソコンで資料を準備しますが、同じ資料をスマートフォンで見ると文字が見えないケースも少なくありません。オンライン接客においては、スマートフォンで予約する方も多いため、 スマートフォン利用を前提として資料を用意したほうがよいでしょう。
いくら手の込んだ資料でも、相手に伝わらなければ意味がありません。 作成した資料はスマートフォン画面でも一語一句きちんと読めるか、社内で確認 することをおすすめします。
またその他のコツに関しては以下のコラムでも紹介しています。
オンライン接客を成功させるコツとは?今すぐ実践できるポイントを解説
コスメ販売のオンライン接客まとめ
化粧品・コスメ販売で注目されるオンライン接客について、具体的な企業事例から、メリット・デメリット、成功のポイントを解説しました。
人々の生活様式が変化し、従来の対面接客だけでは店舗集客・売上確保が難しくなっています。コスメ販売も、オンライン接客に注力することで、ECサイトの客単価アップやCVRの改善につなげられるでしょう。
オンライン接客を導入する際には、オンライン接客ツールの導入がおすすめです。オンライン接客ツールには、オンライン接客に必要な機能が幅広く備わっており、設定もかんたんなので、スムーズに導入できます。
数あるオンライン接客ツールの中でもおすすめなのが、オンライン接客管理システム「VIVITLINK(ビビットリンク)」です。 以下のように、コスメ販売の接客シーンでも役立つ機能を多数備えています。
- わずか3クリックでオンライン接客を開始可能
- 日程調整に役立つスケジュール管理ツールとの連携
- 導入しやすい価格設定
- 運用が軌道に乗るまでの手厚いサポート
今なら「オンライン接客まるわかり相談会」を実施しています。好きな時間に自由に質問できる相談会ですので、ご興味がある方は以下のフォームよりお問い合わせください。