イメージ_オンライン商談で相手に刺さる話し方のポイント

オンライン商談で相手に刺さる話し方のポイント

非接触で行えるオンライン商談は、コロナ禍でのニューノーマルとして定着しました。場所の制約がなく、効率的に商談を行えるのも特長です。

しかし、オンライン商談は対面よりも相手に情報が伝わりにくいという欠点もあります。そのため、オンライン商談でうまくコミュニケーションを取り、商談を成功させるには特有の話し方を身に付けなければいけません。

この記事では、オンライン商談と対面商談の違いとオンライン商談での話し方のポイントを詳しく解説します。

オンライン商談と対面商談はどう違う?

オンライン商談と対面商談はどう違う?

まずは、対面の商談とオンライン商談がどのように違うのかをはっきりさせておきましょう。オンライン商談におけるコミュニケーションは、対面商談と比べて次のような特徴があります。

  • 相手に意図が伝わりにくい
  • 声が聞き取りづらい
  • 集中力が持続しない

それぞれ解説します。

相手に意図が伝わりにくい

オンライン商談は対面商談よりも相手に気持ちや意図が伝わりにくい傾向があります。

それは、画面に映る表情と音声だけでコミュニケーションをとらなければならず、 ボディーランゲージや表情、空気感から感情の変化に気づきにくい からです。

心理学で有名なメラビアンの法則によると、コミュニケーションにおいて相手に与える影響の大きさは、視覚情報が55%を占めているとされます。残りの38%が聴覚情報、話の内容にあたる言語情報は7%に過ぎません。

声が聞き取りにくい

オンライン商談は対面商談よりも声が聞き取りにくいです。

ツールの性能に関わらず マイクを介したコミュニケーション であり、どうしても対面より相手の声は聞き取りにくくなります。いくら魅力を伝えても、相手が聞き取れていなければ意味がありません。

また、対面よりも商談の雰囲気を感じ取りにくく 状況に応じた声の大きさや話すスピードを調整しにくい 面があります。

一方的に早口でしゃべっていないか、相手が聞き取りやすいよう、対面商談以上に声や話し方に注意を払いましょう。

集中力が持続しない

オンライン商談は対面よりも集中力が続きにくいです。

人の集中力は15分しか続かないともいわれています。特に オンライン商談は一方的に話をされている感覚になりやすい ものです。そのような状態で長い説明をしてしまうと、商談相手は置き去りになり、途中で飽きてしまうかもしれません。

双方向でコミュニケーションを取り、商談相手を飽きさせない工夫をしましょう。

オンライン商談の話し方のポイント

オンライン商談の話し方のポイント

オンライン商談では、対面と同じ話し方が通用しないケースもあります。オンライン商談の特徴を理解し、相手にわかりやすく伝えるための話し方を意識しましょう。

結論ファーストを意識する

結論ファーストを意識して、相手にわかりやすく伝えることを心がけましょう。

結論を話してから説明することで、商談の内容を的確かつ効果的に相手に伝えられます。集中力が続きにくいオンライン商談では、ダラダラ話すと相手をイライラさせてしまいかねません。

結論ファーストを意識すれば 端的でわかりやすい話し方になり、一番伝えたいメッセージを相手にしっかり伝えられる でしょう。

また、オンライン商談では商談で使用する資料を事前に送付し、ヒアリングすることが一般的です。伝えたい情報を事前に共有しておくことで、当日の商談がスムーズに進みます。

相手が知りたいことに結論ファーストで応えることで、顧客の理解も深まるでしょう。

ゆっくり話す

オンライン商談ではゆっくり話すようにしましょう。

慣れないオンライン商談では、早口で相手にたたみかけるように話をしがちです。 早口で話すと落ち着きがない印象を相手に与えますし、何を言っているかわからないという不満にもつながります 。いくら商材がよくても「この人から買いたくない」と相手が思ってしまえば成約にはつながりにくいでしょう。

先ほど紹介したメラビアンの法則によると、視覚情報に次いで聴覚情報が相手の印象に影響します。

商談相手の信頼を得て成約につなげるためにも、ゆっくり、わかりやすく話すことを心がけましょう。

声の大きさや高さに変化をつける

オンライン商談では声の大きさや高さに注意しましょう。

 声が聞き取りにくいと自信がないように見られます 。顧客に不安やストレスを与え、商談にも悪影響を及ぼします。

オンライン商談では大きな声ではっきりと話すようにしましょう。重要なメッセージを相手に印象付けるには、説明の中で強調したい部分を大きな声で話し、メリハリをつけて話すのもポイントです。

声の高さも相手の印象を左右します。一般的に好印象を与える声の高さは、ドレミの「ファ」から「ソ」の音だといわれています。声の高さを意識したことがない方は、自分の話す声を録音して確認してみましょう。

意図的に沈黙の回数を増やす

オンライン商談には沈黙を意図的に取り入れましょう。商談中に意図的に沈黙することで、顧客側と営業側の双方に次のようなメリットが生まれます。

  • 思考する時間が生まれる
  • 相手の記憶に残りやすい

沈黙によって、 顧客は商材の導入イメージやメリットを頭の中で考える時間ができます 。営業はその間に顧客の反応を受け止め、今後の商談の流れを考え直すことが可能です。

また、数秒間の沈黙は相手の関心をひきつけ、集中力を高めます。相手が次の言葉を待っている状態での発言は相手の記憶に残りやすく、大切な情報を強調するのに効果的です。ポイントがしっかり伝われば、互いの認識にズレが生じにくくなります。

顧客へ正しく情報を伝えるために沈黙をうまく駆使しましょう。

あいづちには緩急をつける

オンライン商談では、緩急をつけたあいづちを打ちましょう。

あいづちは相手の話を聞いているというサインです。情報が伝わりにくいオンライン商談では、 あいづちによって反応が伝わり、双方が安心して話せます 

ただし、相手に情報が伝わりにくいからといって、オーバーリアクションをしないように気をつけましょう。おおげさな反応はする側もされる側も疲れてしまいます。

相手の発言中は無言でうなずくのがよいでしょう。相手の発言中は無言でうなずき、話の切れ目であいづちを入れることで、相手と発言がかぶることなく、相手の話を聞いている姿勢を示せます。

質問を挟む

オンライン商談中には相手への質問を挟むようにしましょう。

オンライン商談は対面よりも空気感が伝わりにくく、発言のタイミングも分かりづらいため、一方的に話しがちです。 生じた疑問を解消できないまま商談が進むと、相手は商談に不満を持ってしまう かもしてません。

顧客に話してもらう機会を作り、顧客と双方向のコミュニケーションをとるためには、商談中に質問を投げかけましょう。「何かありますか?」と相手が答えにくい質問ではなく、「〇〇について説明しましたが、わかりにくかった点はございませんか?」など、具体的な質問をしましょう。

商談中に質問をするタイミングがわからない方は、商談で使用するスライドにあらかじめ質問するページを挟んでおくとよいでしょう。

ここまで紹介した話し方は、顧客との距離を縮めるために重要な要素です。オンライン商談で顧客と打ち解けるためのアイスブレイクの方法を詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。

オンライン商談で話し方以外に気を付けるべきポイント

オンライン商談で話し方以外に気を付けるべきポイント

話し方でオンライン商談の印象は大きく変わります。しかし、話し方だけ気をつければいいというわけではありません。

ここでは相手に好印象を与える、話し方以外のポイントをご紹介します。

オンライン商談のマナーを押さえる

まずはオンライン商談特有のマナーを押さえておきましょう。

例えば、 当日に使用する資料は事前に相手と共有する ことがマナーとされています。 オンライン商談では表情や意図が伝わりにくいため、当日にいきなり商材について説明をしても理解しにくいからです。事前に情報を共有しておけば、オンラインでもスムーズに商談が行えます。

オンライン商談で押さえておきたいマナーはほかにもあります。詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。

見た目でも商談相手に好印象を与える

オンライン商談では見た目も相手の印象を左右します。

オンライン商談は在宅勤務やリモートワークで行うケースもあります。普段は私服で仕事をしている方も、 面談時にはなるべくスーツやジャケットを着用 しましょう。オンラインであっても、面談は対面と同様に相手に失礼のない服装で臨むべきです。

また、商談中の背景もTPOをわきまえ、ビジネスの場にふさわしいものを選びましょう。背景にオンライン名刺を設定するなど、アイスブレイクのきっかけにすることも有効です。

オンライン商談で押さえておきたい背景や服装選びのポイントは次の記事で詳しく解説しています。 

まとめ|オンライン商談は話し方で成約率が変わる

今回はオンライン商談での話し方について解説しました。

オンライン商談では対面よりも表情や声が伝わりにくいため、相手に十分に情報を伝えるためには話の構成やしゃべり方に工夫が必要です。うまくコミュニケーションが取れないと顧客は不満を持ち、成約にはつながりにくいでしょう。

オンライン面談特有の話し方を理解し、自社の商材の魅力を顧客に十分に伝えられるようにしましょう。

以下の記事で話し方以外のコツやメールの送り方なども解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

記事監修者

記事監修

津曲雄也マーケター・ウェブ解析士

マーケティング支援ツールのコンサルティングセールスとして導入支援をおこなう傍ら、自身もオンライン商談を月に50回以上実施。その知見を活かし自身が出演するYouTubeチャンネルでも動画を数多く公開。